みなさんもビートたけしさんはご存じだと思います。
ご本人が書かれた本の文章が、非常に深く、考えさせられる文章だったので転載をさせて頂きました。是非ご一読下さい。
ビートたけし
本 名:北野 武(きたの たけし)
生年月日:1947年1月18日 血液型:O型
出身地:東京都
引用元:http://office-kitano.co.jp/talentposts/370
夢をもて、目的をもて、やれば出来る
こんな言葉に騙されるな
何も無くていいんだ。
人は生まれて、生きて、死ぬ
これだけでたいしたもんだ。
他人への気遣いで大切なのは
話を聞いてやることだ。
人間は歳を取ると
どういうわけかこれが苦手になるらしい。
むしろ、自分の自慢話ばかり
したがるようになる。
だけど、自慢話は一文の得にもならないし
その場の雰囲気を悪くする。
それよりも
相手の話を聞く方がずっといい。
あいつ、裏切った、裏切ったって
心の中に毒持って生きてくより
相手にいいことしてやったって
いう感覚でいるほうがいいんだ。
だって、裏切りなんて
これからもじゃんじゃんあるんだから。
それをいちいち自分の問題にして
抱え込んでたら大変なことになっちゃうし。
金のことでつべこべ言うと
母親にこっぴどく叱られたものだ。
誰だって、金は欲しいに決まっている。
だけど、そんなものに振り回されたら
人間はどこまでも下品になるというのが
俺の母親の考えだった。
貧乏人のやせ我慢と言ったらそれまでだが
そういうプライドが、俺は嫌いじゃない。
人間のやることは不思議で
不条理なのだ。
俺だって、アフリカで何万人もの人が
飢え死にしているっていうのに
映画なんか撮っている。
努力すれば、きっとなんとかなるって
そんなわけないだろう。
一所懸命やればなんとかなるほど
世の中甘くないってことは
親とか周囲の大人が
一番知ってんじゃねえか。
必死にやってもうまくいくとは限らなくて
どうにもならないこともある
それが普通で当たり前だってことの方を
教えるのが教育だろう。
変な言い方だけど自分のために
死んでくれる人間が何人いるよりも
そいつのためなら命をかけられる
って友達が1人でもいる方が
人間としては幸せだと思う。
芸人をやって、映画監督をして。
ビートたけしをして
北野武でもいるといういまの人生は
本当に疲れる。
弱音を吐くわけじゃないけれど
なにもこんなことをしなくても
人生の快感を得ることは
できたんじゃないかと思う。
コツコツと真面目に働いて
家族を守り、子供を育てる。
それだけでも、十分に人生を
生きたいという満足感は得られる。
有名になろうが、いい映画をつくろうが
その満足感には
大差がないだろうということは
この歳になってみればよくわかる。
とはいえ、もう一回
人生をやり直せたとしても
苦しくても何でも、熱い人生を選ぶ。
自分の子供が何の武器も持っていないことを
教えておくのは、ちっとも残酷じゃない。
それじゃ辛いというなら
なんとか世の中を渡っていけるだけの武器を
子供が見つける手助けをしてやることだ。
それが見つからないのなら
せめて子供が世の中に出たときに
現実に打ちのめされて傷ついても
生き抜いていけるだけの
タフな心に育ててやるしかない。
世間一般ではアニメオタクとか
フィギュアオタクとか
秋葉原をうろついてるやつらを
何か差別的に指してるみたいで困るんだけど
ひとつのことにこだわって
情熱を傾ける人たちをオタクと呼ぶとしたら
オタクになれるのは実にすごいことだと思うよ。
成功の秘訣は
いちばんなりたいものじゃなくて
その人にとっては二番目か三番目の
違う仕事に就くこと。
自分にはもっとやりたいことがあるんだけど
今すぐにそれをできる能力は
ないから違うことをやってます。
それぐらい自分を客観的に
見られるやつのほうが
成功する可能性は高い。
引用元:全思考 (幻冬舎文庫)
いかがでしたでしょうか?
「自分のために死んでくれる人間が何人いるよりも、そいつのためなら命をかけられるって友達が1人でもいる方が人間としては幸せだと思う。」という言葉は人間関係を考えさせられました。
ふと自分の人生を振り返ってみたくなる文章だと思います!
本日も最後までご覧頂きましてありがとうございました。
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