みなさんは今、学校で教科書を使っていますよね。
小学校に入学する6歳の子供から18歳の高校生まで、
約14,000,000人の子ども・青少年がほぼ毎日教科書を手にし、
その総数は約140,000,000冊に及びます。
では、みなさんに質問です。
「教科書に載っていることは全てが本当のことですか??そう言い切れますか??」
このように当たり前のことを疑うことは大切であり、
多面的な視野を持つことが大事です。実は教科書が子どもたちの手に渡るまでに、
通らないといけない関門というものがあります。
それが「教科書検定」なのです。
教科書検定こそが教科書の内容を決めると言っても過言ではありません。
今日、日本の学校では教科書がかなり重視されているので、
教科書が子どもたちに与える影響が大きいのは言うまでもありません。
先生側に対する
「教科書に書いてあることは教えなくてはならない」
「教科書に書いてないことを教えてはならない」
という縛りも、昨今強くなってきています。
よって、教科書検定で本当に良い教科書が作られているのかどうかということは、
とても重要な問題です。
ここで5年前から問題になっているのが「沖縄戦での『集団自決』問題」です。
2007年3月末、高校日本史教科書に対する2006年度検定の結果が公表され、
沖縄戦で起こった「集団自決」=強制集団死について、日本軍の強制を示す記述が
削除されたことが明らかになりました。沖縄ではすぐに抗議の波が広がり、
同年の9月29日の「検定意見撤回を求める県民大会」に116,000人が集まるという
沖縄返還後、最大規模の運動にまで発展しました。
教科書検定は、戦後約60年の間に大きな社会問題になってきましたが、
1990年代になるとアジア諸国に対する日本の加害の事実についても、
検定意見がつくこともなくなってきたため、
検定が大きな問題となって社会的関心を呼ぶことが比較的少なくなっていました。
ところが、この沖縄戦の教科書記述をめぐる問題が沸き起こったことにより、
久々に教科書検定そのものが社会的に注目を集めることになりました。
教科書はどうあるべきか、
より良い教科書を子どもたちに手渡すためにはどのようにすべきなのか。
答えは常に、どの時代に対しても違い、移り変わるものであると思います。
教科書は子どもが大人になるまでにとても大きな影響を与えるファクターであり、
常に見直すべきものだということは明らかです。
まずは何事も「当たり前だと思っていることを見つめ直すこと」が大事です。
そういう視点で身の回りを見てください。
勉強方法から使っている筆箱の中身まで、違って見えるでしょう。
そこで、「では、どうすべきか…」と考えて、「改善」という行動に移していきましょう。
大学合格だけでなく、社会に出てからも役に立つ力や視点が身に付きます。
ぜひ、実践してみてくださいね。