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 本学は1954年の建学以来、時代のパイオニアとしての役割を果たして、2014年には開学60周年を迎えます。現在、名古屋キャンパスでは地上７階建ての新１号館、12階建ての新11号館という2つの高層ビルを建設しており、2013年には情報理工学部を工学部に改組して、名古屋キャンパスには工学部の２学科が開設される予定です。2011年には、50年余の歴史と伝統を持つ体育学部を、体育・スポーツ人の教育を時代に即した体制にすることを目的としてスポーツ科学部に改組転換したばかりです。工学部への改組も、わが国のモノづくりの中でも、拠点地域である地元中部の要請に応えるべく行われるもので、時代とともに、地元とともに発展を続ける中京大学の姿勢を示すものです。

  本学は、開学31年目の1985年においては、わずか4学部4研究科の大学でしたが、その翌年からの18年間で11学部11研究科を擁する総合大学に変貌しました。留まることをしない、絶えず挑戦をし、進化し続けようとの強い信念が本学にはあります。その進化にあたっては、学問の基盤ともいえる法学、文学といった伝統的学問領域を踏まえながら時代の変化を汲み取り、国際教養学部、スポーツ科学部などの新たな学問領域への展開をしてきました。

  学生の教育環境の向上にも心を砕いてきました。現在、槌音が響く名古屋キャンパスでは1990年代のセンタービル建設によるキャンパスの中核づくり、2000年代には「C‐West」プロジェクトとして学生環境・研究環境を整備してきました。新1号館、新11号館は「C‐East」計画として、新図書館を中心とした教育環境の強化を図り、500人収容の学術ホールもあります。一方、名古屋キャンパスの５倍と広大な豊田キャンパスは、2つのアイスアリーナも備え、緑も多いuniversity parkともいえる美しいキャンパスに変貌しました。

  一方、「全ての学士課程教育修了者（学部卒業生）が身に付けるべき基本的素養」である「学士力」を確たるものとするために、FD委員会が核となり教職員が一体となって活動しています。

  中京大学の建学の精神は「学術とスポーツの真剣味の殿堂たれ」です。その示すところは、「ルールを守り、ベストを尽くし、チームワークをよくし、相手に敬意を持ち、世界人類の一員として、好ましい人物となって欲しい」ということです。建学の精神にのっとり教育環境を改善し、それが公認会計士や難関の国家公務員の輩出、また一流企業への就職といったような成果につながっているものと確信しています。

  開学60周年は、人間では生まれた年の干支に再び還る節目の年、本学に置き換えれば「第二の建学」の年です。建学の精神を具現化するうえで、教育、研究、社会貢献にわたる内面の充実こそが、更なる発展の重要なカギであると確信し、中京大学は留まることなく進化していきます。